気になる人 |
ひとつ
3月11日、地震のあと横浜駅から歩いて帰る途中きこえた若い男女の会話。
「君んち、災害のとき大丈夫?」
「うちは、車あるから」
地震直後、被災各地で渋滞がおこり、車列ごと津波に流された。列に並んでいた車ばかりではないだろうけれど、約14万6千台ほど流されたと昨日の夕刊に書いてある。むろん、車で命拾いした人もいるけれど。
ふたつ
何日か前の新聞である投書を読んだ。防衛大学の卒業式の記事を読んで、卒業生は卒業したらどうするのか尋ねられたら、幹部候補の訓練が4月から始まると書いてあるという。その人はこの国家の危機であるときにどうして卒業生は救援に行かないのだろうというようなことが書いてあった。きっと多くの人はその意見のように目先のことしか考えないんだなと思った。
もう10万人以上の経験ある救援隊員が現地に行って活躍していると聞いている。9.0 の地震、30 メートルだか聞いたこともないような大きな津波、福島第一原発の事故、こんな予想外のことが現実にあった、あるわけだから、スケジュール通り幹部候補生が育っていないと日本の先はもっと暗くなる。
友達に防衛大生の息子がいる人がいる。地震のときから全然音信がない。投書を読んだ次の朝、10時半ごろさっそく電話した。
「あら天野さん、アメリカに帰ったと思ってたわ」
「そうでしょ。帰っちゃったと思ってると思ってた」
「だって外人はみんな本国にもどってるって」
「どうせみんなそう思ってるのよ」と私は言って、新聞の例の投書に対してどう思うか尋ねた。緊迫した息遣いのような感じがしたあと、
「あまのさん、きいて、きいて」と言って声が高くなる。「在校生はみんな寄付集めて、それが84万円にもなってそれを義援金として送ったのよ」
「そう」
「卒業生は候補生なんだから訓練が必要なの」
「そうよね」
「ね。その人に言ってちょうだい。自衛隊に志願するのは死を覚悟で行かなきゃならないだって」というようなことを言った。
「うんわかる。うちはむかし軍人が多かった家だから。はい。書いとく」と私は答えた。
「わたし食事の支度があるから、じゃね」と言って彼女は電話を切った。
細かいことはいいけれど、どうも私の言ったことをちゃんと聞いてなかったような気がした。まあいいや。でも、書いてくれと頼まれなくても書きたいから電話したのだけれど。ただそのまま書くのじゃ面白くないなぁ、何と書こうかなと思いをめぐらしていたら、その友人からイーメールが届いた。
「ごめんね。感じ悪い電話の切り方して、、、天野さんのことを怒ったわけじゃないからね」というようなことを書いてきた。なかなかいいところのある人だ。だから付き合っているのだけれど、贅沢を言わせてもらえば、素晴らしい幹部候補生の母親なのだからもっと自信を持ってもらいたい。
みっつ
電源節約について、外国人が言ってます。確かフェイスブックで読んだんだけれど、日本には自動販売機が多いって。なるほど。